「呼吸」が生まれたのは、

記憶が正しければ、2018年のことで

当時の自分がどういう意識で

この曲を書いたのかは

もうあまり覚えてないけれど

その頃はまだ東京に住んでいて

今のような暮らしもしていなかった。

社会の現況に不安や

いのちが経済的合理性と

天秤にかけらえることへの

違和感を感じながら

少しずつ自分たちの理想の暮らしを

探してみようと、

洞爺湖畔の森に土地を買い、

そこで小さな小屋を作りはじめていた。

東京と北海道を行ったり来たりして

キャンプ生活をしながら、小屋を作る。

自然の中で少しずつ

生きることの本質を思い出していく。

そんな日々の中で生まれたのが

この「呼吸」という曲だった。

この曲の中で何度も「物語」という

言葉が出てくるけれど

当時の僕らはまさにひとつの

「物語」の始まりを感じていたし

これからどんなふうに

その続きを描いていこうかと

夢を膨らませていた頃のこと。

そんな背景があって

当時の僕はこの詞を書いていた。

それから8年と言う月日が流れて

僕らは今もその物語の中に生きている。

別れもあったし、出会いもあった。

息子が生まれたことで

自分もまたいのちの連なり、

種として受け継がれていく

大きな物語の一部に

いるのだという真理も

やっと腑に落ちてきた気がする。

この宇宙に生命がある限り

「呼吸」という物語は

繰り返し、繰り返し続いていく。

それは宇宙の始まりから

終わりまで永遠のような時間。

そんな果てしない物語の中で

与えられたこの人生は

ほんの一瞬でしかないけれど

それでも紛れもなく存在する

1ページでもあるということ。

その人生を

どう生きるのか、どう描くのか

それを決める自由が

僕らにはあるのだ。

その選択一つ一つが、

この大きな物語の続きを展開していくのであれば

どんなふうに生きて、

この世界に何を記して逝くのか。

この曲を作った8年後の

今の僕はそんなことを考えている。

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